プロジェクトタイトル
日本における歩く観光の研究(歩く観光1.0):責任醸成、地域連携、環境配慮
研究ユニット
代表者
メンバー
プロジェクト期間
2024年5月10日 ~ 2025年3月31日
プロジェクト概要
世界人口の定常化を背景に、SDGsの次には、ウェルビーイングが重要なキーワードとなる。歩くことによって幸せを感じることは、福祉、医療、健康など、さまざまな分野で取り上げられている。特に、朝に散歩することにより、セロトニン神経を活性化することで、ストレスを受け流し、脳の疲労を回復できるとの指摘もある。本研究は、日本において歩く観光の開発を体系的に整理する一環として、中山間エリアと都市エリアとを比較する形でそれぞれの特徴を明らかにすることを目的とする。具体的には、第一に、九州オルレについて、イベント参加者への継続的なアンケート調査を実施する。また、コース開発の源である済州オルレ団体に聞き取り調査を実施する。第二に、都市エリアでは、ウォーカブルなエリア開発の現状について行政担当者にインタビューし、現場を視察する。第三に、調査結果を相互に比較し、中山間エリア及び都市エリアのそれぞれの特徴(責任醸成、地域連携、環境配慮)を抽出する。この結果を学会や論文で公開し、ブラッシュアップしたのち、さらに大型の研究費に応募する。
成果報告
<学会報告及び論文等の掲載>
- 宋謙?八島雄士 (2024).「ウォーカブルなまちづくりの持続可能性:魅力的なまち歩きコース開発の試案」『調査月報』2024年5月号. 九州経済調査協会.
- 宋謙?八島雄士. 「ウォーカブルなまちづくりの持続可能性:魅力的なまち歩きコース開発の試案」. BIZCOLI TALK【特集】ウォーカブルなまちづくり. 2024年5月14日. 九州経済調査協会.
- 八島雄士?豊島茂?金宰ウク.「取り組みの創意工夫が歩く人の興味?関心に及ぼす影響 – 九州オルレを事例に - 」. 余暇ツーリズム学会2024年度全国大会自由論題報告,2024.09.08,亜細亜大学
- 八島雄士.「歩くことに興味を引くための創意工夫 – 持続可能性を視座に – 」. 広島市立大学国際学部?国際学研究科特別コロキアム,2024.12.5,広島市立大学サテライトキャンパス.
- 八島雄士?豊島茂?金宰ウク(2025). 「歩く人の興味?関心に及ぼす取り組みの創意工夫 − 九州オルレ?コース運営の実態調査から −」. 『観光学』34.(投稿予定)
- 宋謙?八島雄士.「「歩く人」目線のウォーカブル統合事業計画策定に関する研究」. 日本地域政策学会2025年度第24回全国研究【愛知?名古屋】大会, 2025.6.28. 中京大学名古屋キャンパス、(報告受理済み)
- KIM, J., YASHIMA, Y., TOYOSHIMA, S., Walking tourism research in Japan (Walking tourism 1.0): Responsibility, community, environment. 2024年度CTRリサーチ?フォーラム. 2024年11月15日. 和歌山大学国際観光学研究センター.
そのほか、2025年3月9日(日)に開催された九州オルレウォーキングフェスティバル(みやま?清水山コース, 福岡県みやま市)において、参加者アンケートの内容を実施主体の九州観光機構の九州オルレ担当者と検討し、一部を採用いただき、実施した。その結果及びその分析について、学会等で成果を報告または投稿する予定である。
また、2023年度CTR共同研究支援プログラム「サステナブル?ディスティネーション?マネジメントシステムを構築するためのメカニズムの探索:組織間連携の視座から」の成果、および、本研究支援プログラムの成果を含めて構成した研究計画(「歩く観光による幸せの効果測定の可能性:観光サービスの統合的なアプローチ」)が、令和7(2025)年度科学研究費基盤研究B(一般)に採択された。